「義父の通夜のため、前日から泊まりがけでやってきた田舎の親戚たち。私たちは葬儀の準備だけではなく、彼らの世話に追われることになりました。そして、迎えた通夜当日。席順、料理など、文句の嵐...。どうにか葬儀が終わり、親戚連中が帰った後、どっと疲れが出て寝込みそうになったことは言うまでもありません」
■四十九日、一周忌でも親戚の文句は続き...
義母の姉にあたる伯母が洋装の私を見て「喪主の奥さんなのに着物着ないの?」と言うのです。
私は洋装の喪服しか持っていなかったので、義母に「レンタルして和装にしたほうがいいですか」と相談したのですが、義父の看病で疲れていた義母は「〇〇さん(私のこと)にはいろいろ手伝ってもらいたいから、動きやすい洋装でいいよ」と言われていたのです。
そのことを伯母に伝えても、「着物でも動けるけどねえ」といやみと小言。
それ以外の叔母や叔父からも「花輪が小さいけど、もう少し大きいのに変えられないの?」とか「席順がうちよりあちらが先なのはどうしてなの」とか、お悔やみの言葉よりも文句のほうが多いのです。
精進落としの料理をいただいているときも、「あんまり見栄えがしないね」「刺身が新鮮じゃないね」などあちこちでひそひそと話し声が聞こえてきます。
この人たちは一体何しに田舎から出てきたつもりなんだと腹が立つとともに、悔しい思い、怒り、悲しみとごっちゃになった感情をかみしめていました。
そして疲れ果てている義母の耳に入らなければいいけれど...と気を揉み続けました。
どうにか葬儀が終わり、親戚連中が皆帰ったあとは、どっと疲れが出て寝込みそうになった私。
その後、四十九日、一周忌においても変わらず親戚の文句は続き、三回忌からは「家族だけでしよう」と義母も言い出すようになったのでした。
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