「同居する義母を訪ねて、毎日のようにお客さんが悩み事を相談しにやって来ます。そして、義母のアドバイスに満足した様子で帰っていきます。お客さんにとって、義母は頼りになる人なのでしょう。でも、私は義母の『本当の顔』を知ってしまったのです」
■「感謝して」「我慢よ」と仏の顔で相談に乗る義母だが...
主人とは友人の紹介で知り合いました。
30代後半だった私たちはとても気が合い、出会って4カ月で結婚。
結婚と同時に私は退職し、義実家で同居となりました。
焦っていたわけではなかったのですが、主人が信頼できる友人の親せきであること、義母と私の叔母が同窓生だったことなどがあり、特に大きな不安もなく話が決まりました。
同居して驚いたのが、義母を訪ねて毎日のようにお客様が来ること。
私も張り切ってご挨拶をし、お茶を出すと「このおうちにお嫁にきてあなた幸せよ」とみんなが言うのです。
そうなのかな~とほっとしていたのは初めの3カ月くらいだけ。
竜宮城かと思っていたところは鬼ヶ島でした。
お客様は家での悩みごと、家族関係、冠婚葬祭やお金のことなどを義母に相談に来ています。
夫婦関係がうまくいかないといった愚痴のような相談の時は「不自由なく暮らしていけることに感謝して」、実の親に対してのいら立ちの話には「親なんだからあなたが我慢しないとだめよ」などと義母は仏の顔で返事をしています。
お客様も「やっぱり話をしにきてよかったわ」と帰っていきます。
そして、形的には相談にのっているはずの義母が、お客様が帰るときに菓子折りなどを渡すのです。
お客様にとっては、義母は頼りになる気の利く人なのでしょう。
しかし、義母の本当の顔は違いました。
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