「私の母はたぶん、悪い人ではないのですが、言ってくる言葉には致命的なほど、思いやりが欠けています。私が待望の赤ちゃんを初期流産してしまったとき、言い放った言葉は絶対に忘れられません」
親や夫、子ども、友人に職場の同僚、ご近所さん...。アラフィフ女性を中心に、みなさんから寄せられた人間関係の「モヤモヤ」「スカッと」「泣ける」実体験エピソードを、過去の人気記事をもとにして漫画で再構成しました。この時、あなたならどうしますか?
私は納得できませんでしたが、夫に諭され母を許すことにしました。
それから順調な妊娠期間を経て、長男を無事に出産。
母は出産当日に見舞いに来てくれて、長男を食い入るように見つめ「かわいいねぇ」を何度も何度も繰り返していました。
そんな母を見て、私の心も幾分は晴れたと思います。
母は初節句に立派な鯉のぼりを贈ってくれました。
相変わらず口の悪い母でしたが、不器用ながらも孫にできることをしたかったのでしょう。
その心遣いには今でも感謝しています。
ちなみに実父は要介護の身体で、しかも認知症も若干進んでいたため、おじいちゃんとしてできることには限りがありました。
父は程なく他界し、母は未亡人となってしまいました。
それから約2年後、長女が誕生し、今度を雛人形をお祝いにくれました。
さらに2年後、私はまた妊娠したものの初期流産してしまい、ただちに手術処置をすることとなりました。
すでに子どもは2人いるとはいえ、やはり喪失感は拭えませんでした。
一応、病院から電話で母にも報告すると、またまたとんでもない発言が...。
「お腹の中をきれいさっぱりとしちゃいなさい!」
もう、私は何も言わずに電話を切りました。
この人の口の悪さが直ることは永久にないんだ、と自分に言いきかせるのに必死でした。
このモヤモヤは金輪際収まることはないでしょう。
今現在、母は80代の高齢ゆえ、地元の特別養護老人ホームに入所しています。
コロナ禍のため面会はままなりませんが、顔を合わさずに済むのでホッとしている私。
こんな私は情の薄い娘でしょうか...。
漫画:にーや/原案:「毎日が発見ネット」みなさんの体験記
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。