「15年前に大好きだった叔父が他界したとき、私の不用意な一言で従妹を傷つけてしまいました。きちんと気持ちを伝えるのって難しい...そう思い知った出来事です」
親や夫、子ども、友人に職場の同僚、ご近所さん...。アラフィフ女性を中心に、みなさんから寄せられた人間関係の「モヤモヤ」「スカッと」「泣ける」実体験エピソードを、過去の人気記事をもとにして漫画で再構成しました。この時、あなたならどうしますか?
私がそう言葉をかけた瞬間、従妹はひどく驚いた後、何とも言えない嫌な顔をしました。
「それは違うわ! 良かったなんて失礼な!」
従妹の言い分はもっともな話で、父親を亡くして憔悴している人にかける言葉ではありません。
しかし、姪である私にとって、優しかった叔父が長い苦しみから解放されたことに対する安堵のほうが、悲しみよりも大きかったのです。
「叔父さん、もう苦しまなくていいんだよ。亡くなったことは寂しいけれど、苦しみから解放されて叔父さんにとっては良かったかもしれないね。叔父さんはもう十分頑張ったもの」
葬儀場からの帰り道、皆と別れて空を仰ぎ見ながらそう呟いて涙を流しました。
ですがあのとき、せめて言葉の補足をしていれば誤解を生むこともなく、従妹を不機嫌にさせたまま、わだかまりを残すこともなかったかもしれないと後悔しています。
従妹とはもともと交流が少なかったのですが、その後は以前にも増して疎遠になっています。
今さら言い訳をする気はさらさらないのですが、時と場所をわきまえて、日頃の相手との距離も考慮し、慎重に発言しなければと自分を戒めています。
漫画:すずはる/原案:「毎日が発見ネット」みなさんの体験記
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