<この体験記を書いた人>
ペンネーム:とらとら
性別:女
年齢:53
プロフィール:アラフィフ兼業主婦。最近昔のことをよく思い出すようになりました。
私は今年53歳の兼業主婦です。
これは私がまだ20代後半だった頃の話です。
年が明け、数日過ぎた頃、私は関西の親戚の家を訪ねていました。
その家は旧家で趣があると言えば言葉はいいのですが、私の曽祖父の代からあるお家なので建物もそれなりに年代を重ねていました。
板張りの廊下などは歩くとギシッと音が鳴ります。
しかし、私は純日本家屋といったそのお家が好きでしたし、何より代を継いでいる伯父家族は昔からとてもいい人たちでした。
「せっかくやから、明日大丈夫なら泊って行きぃや」
そう言われ、翌日も仕事が休みだった私は素直に泊まらせてもらうことにしました。
そして夕食をごちそうになり、ゆっくりとお風呂に入らせてもらったあと、私は暖房の効きが一番良かった仏壇のある奥の間に布団を敷かせてもらうことになりました。
話の合った姪っ子(当時10代)が一緒に寝たいと言ってくれたので、私は「いいよいいよ」と自分の布団に招き、姪っ子の学校で流行っていることなどたくさん話をしてから、ゆっくり眠りにつきました。
冬の寒い時期ではありましたが「この部屋は温かいから」という伯父の言葉通り、穏やかに眠ることができました。
しかし、翌朝までぐっすりとはいかない事態が発生します。
まだ日も登らないほどの早朝に大きな地震が起こってしまったのです。
その揺れは想像以上に激しく、私は怖がる姪っ子を抱きしめながらも揺れの凄さに身動きがとれず、物が落ちてこないかなどあたりを見回すことしかできませんでした。
ようやく長い揺れがおさまりましたが、余震もあるので姪っ子には布団から動かないように言い他の部屋を確認しに行きました。
二階の床が落ちてきていたりして、家の一部が倒壊していることに気が付いてぞっとしました。
ただ、幸いにも、二階で寝ていた伯父家族も全員無事で、怪我一つしていませんでした。
その後は避難などで大変な思いもしましたが、全員無事で本当に良かったと思います。
そして、これは伯父から後で聞いた話なのですが、伯父宅は仏壇のある部屋や、二階もその真上にあたるような部屋だけが無事だったそうです。
本来客間として使われている部屋や、普段姪っ子が使っていた部屋は壁や床が崩れてしてまっていたようで、私や姪っ子がそこで寝ていたら危なかったかもしれないそうです。
伯父も「ご先祖さんが守ってくれたんかもしれへん」と不思議そうに話してくれました。
私も「そうなのかもしれない」と、今でも建てなおした伯父宅の仏壇に手を合わせるときやお墓参りのときに「ありがとうございました」と心の中でお礼を伝えています。
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