専業主婦と企業戦士。夫の定年後に待っていたストレスフルな生活

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ペンネーム:ぴあにっしも
性別:女
年齢:55
プロフィール:子育てが終わったとたん介護生活が始まるという、我が人生に休憩なしの昭和ど真ん中世代。

※ 毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

◇◇◇

「誰のおかげで飯が食えると思っているんだ」
専業主婦の母に父が時々言っていた言葉です。良妻賢母だった母なのになぜそんなことを言われなくてはいけないのか、今となってはわかりませんが今なら私が代わりに言います。「じゃあ、誰のおかげで安心して仕事に専念できてる?」と。

家庭生活が成り立つのはお互いさまで、どちらがどうということはないと思うのです。でも現金を生みだせない主婦は、所詮「食わせてもらっている」になるのでしょうか。プライスレスな仕事なのに肩身が狭い思いです。

私もずっと専業主婦です。というのも、そういう時代でした。私が学校をでて仕事を始めたころに男女雇用機会均等法ができましたが、寿退社や永久就職なんて言葉もあったのですから、結婚や出産を機に仕事を辞めるのは珍しいことではなかったのです。今と違って「保育園に預けられた子供は可哀想」と言われることもありました。まだまだ男性と女性の役割分担がはっきりと決められていたようなところがあり、夫がベビーカーを押すだけでも親の世代からは白い目で見られました。

逆に男性側も妻に働かせるのは甲斐性がないと言われ、高度成長期とともに一か所で働き上げた親世代の余韻もあってか転職も容易に出来ないような風潮もありました。今から思うと、24時間働けますか? といって栄養ドリンク剤が売られていた頃ですから、二人分稼ぐ夫も荷は重かったかと思います。

当時の時流に乗ってしまって今に至る私達。夫は遠距離通勤を余儀なくされていたので、家のことは一切しない。出来ないのではなく「しない」。これは家庭内ワークシェアリングです。そんな取り決めをしたわけではないですが、結果としてそうなっただけ。なので、普段の家庭内のことだけでなく年末の掃除から親の介護に至るまで、今も私一人でこなしているのです。

先のことを考えてなかったわけでもなく、家事の協力が得られないのではアルバイトに行っても自分の首を絞めるだけというのも経験から学んだこと。お金稼ぎは夫にお任せして、私は子供や親のことも含めてとにかく目の前にあることを精一杯やってここまで来たのです。

しかし、夫が仕事を辞めて家にいるようになった今、ちょっと違和感をおぼえています。起業したいということで何かしらやっているようなのですが、家にいると運動不足になるとか騒ぐ割には動こうとはしません。どうやら家庭内ワークシェアリングは、何もしない夫を作ってしまったようです。

動かない夫にもストレスですが、年齢とともに気難しさを増した夫を動かすのもストレス。かと言ってアウトソーシングするための収入はない。夫は仕事が嫌になればやめれば済むけれども、私はそうはいかない。主婦が家事をやめた時点で家の中は回らなくなります。お母さんが病気になると家の中がメチャクチャになるってやつです。となると主婦には定年も退職もない? もしかして動けなくなる時が来るまで働き続けることになる?

一生死ぬまでできる仕事があるということは、ある意味で幸せなことだとは思います。しかし、加齢とともに重労働になるこの仕事。専業主婦も年齢にあった働き方を考えないといけないと思い始めています。せめて掃除くらいはロボットにお願いできないか......目下、主婦の仕事の軽量化を画策しています。

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