「困っている人に手を差し伸べたいと思う方がいる一方で、自助でどうにかするべきと考える方も世の中にはいるようです。困っているのが家族や友人なら手を貸すのは当然と思いますが、それが微妙な関係の人ならどうするのが正しいのでしょうか」
■隣の町内で火事。うちの町内会で寄付を募ることになり...
2022年の12月、近所で火事がありました。
火事の発生場所は隣町でしたが、買い物などで私も頻繁に通る地域ですし、全焼したのは息子(小学5年生)と保育園が同じだった子の家だったので、気が気ではありませんでした。
その家の他にも、延焼で住めなくなる家が数軒も出るほどの大火事でした。
その後、火事が原因で住めなくなった家には、その町内会から「お見舞い金」が出たと聞きました。
我たちの町内会でもこんな話が出ました。
「火事があった町内会とは一緒にイベントをやって親しくしているし、希望者のみで構わないので、火事に見舞われた方へ募金や使えそうなものを寄付したらどうか」
とてもいい意見でしたし、賛成した人も多かったようです。
それを受けて、町内会の回覧板にはこう書かれていました。
「寄付を募ります。希望者の方のみで、強制ではありません。無理ない範囲で、お金でなくても使用できそうな服、お皿、日用品、家具など、迷う物はご相談ください」
今回の火事は決して他人事ではないと感じていました。
「帰宅したら家がなかった。何もかも全て燃えてしまった。お互いの両親も既に他界していて頼るところがない」
火事に見舞われたお母さんの言葉です。
息子と保育園が同じだった子のお母さんがそう言って泣き崩れたのを見て、本当に痛ましく思っていました。
近しい関係ではありませんが、放っておくわけにはいきません。
私は、息子が使わなくなったきれいめの服やカイロ、マスクなどの生活用品と、僅かながら募金もしました。
ところが後日、町内会長さんから抗議の声が上がっていると聞きました。
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