「おじさん、おばさんで行っても楽しめないんじゃない?」アラ還妻から「夢の国」の提案に無神経な夫は...<後編>

「昨年、2歳下の妻と銀婚式を迎え、子どもたちも独立し、久しぶりに夫婦二人だけの生活が始まりました。しかし、ある日、ディズニーシーへ誘ってきた妻へのひと言が原因で冷戦状態に...。果たして仲直りはできるのでしょうか?」

「おじさん、おばさんで行っても楽しめないんじゃない?」アラ還妻から「夢の国」の提案に無神経な夫は...<後編> 25.jpg

■妻を怒らせてしまった夫。果たして仲直りできる?

翌朝、「おはよう」と声をかけても返事もしてくれません。

朝食のテーブルにはカップ麺が乗っていました。

「おい、これが朝飯?」

そう口走ったら「もう若くもないから作る気にならなくってね」と言い返される始末。

この日の晩飯はレンジでチンのコンビニ弁当でした...。

そんな冷ややかな日々が3日ほど続いて迎えた休日。

二人で買い物に出たのですが、相変わらずムスッとした妻に、(まったく子どもみたいだな)と思い、ふと思いついて手をつないでみました。

「なに?」びっくりした顔の妻。

「いや、まるで子どもだな、って思ってさ、迷子にならないようにね」

久々に握った手は、思ったよりも温かかった。

「何それ? 若くないんじゃなかったの?」まんざらでもない様子の妻。

「人間、年とると子どもにかえるって言うからな」

まあ、たまにはこんなのもいいか。

その日の夜の食卓に出てきたのは、久しぶりに妻の得意な肉じゃがでした。

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