「最近、私は近所の方が始めたヘルパーステーションでお手伝いをするようになりました。定年が近い夫はそれが面白くないようです。先日、2人で外出中、職場からの電話に出ると、『外出中で仕事の電話に出るな』と怒るではありませんか。でも、待って! 私のこと言えますか? 30年前のあなたを思い出してみてください!」

■30年前のあなたは私たちを置いて...
家族みんなで夫の会社の知り合いに、ヨットに乗せてもらうことになっていました。
子どもたちは初めてのヨットにウキウキ、前の日から水着を着てみたり、浮輪を膨らませたり、大変楽しみにしていました。
ですがその日の夜会社から電話が...。
夫は電話一本で呼び出され、深夜に帰ってきて次の日は一日中寝ていました。
子どもたちはがっかり、私もがっかり。
仕事だから仕方ないと言い聞かせながら、娘たちと近所の公園でお弁当用に用意したおかずを食べました。
また、会社の保養所で夏休みを楽しんでいたときのことです。
保養所にまで電話がかかってきて、次の日の観光も大幅短縮で帰ることになりました。
そんなことが何回もあったのです。
あの頃は仕事最優先が当たり前でしたし、家族をレジャーに連れて行ってくれるだけいい夫なんだと思うようにしていました。
でも、楽しみにしていた気持ちや、レジャーに行くために家事や子どものことなどいろいろな段取りをしていたことを、毎回会社からの電話で台無しにされた時のいら立ちを忘れてはいません。
いまのこの状況は夫にも悪いなあとも思うのですが、その反面、あの頃の私の気持ちを少しでも味わっているのかと思うと、ちょっとだけ「思い知ったか!」とスッキリします。
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