弟の妻が幼い子2人を残して亡くなり...80歳の両親が「孫育て」に乗り出した結果...<前編>

「弟のお嫁さんが幼い子2人を残して亡くなり、近くに住む高齢の両親が2人の面倒を見ることになりました。私は学童を利用するなど、他の方法を考えることを勧めましたが、『孫たちを自分たちだけで育てあげる』と決意が固いようで、聞く耳を持ちませんでした」

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■ゆっくり終活しようと思っていた矢先に...

私は長女で55歳、2つずつ年の離れた弟が2人います。

現在80歳の両親は自営業をしながら3人の子を育てあげ、60歳を超えた頃には夫婦2人だけの生活になり、ぼちぼち老後の準備をしていました。

上の弟の家族は、実家から新幹線の距離に住んでいます。

そこの子ども、両親にとっては孫2人が、とても「じじばばっ子」。

今は高校生になりましたが、小中学校の頃は夏休みのたびに子どもたちだけで両親の家に滞在していました。

夏休みの宿題をさせ勉強も教え、夏バテしないようにご飯を食べさせ、プールに連れて行ったりと奮闘する両親。

普通の生活だけでも大変な年老いた身なので本当に大変だったと思いますが、それでも自分の子育ての時にはなかった気持ちの余裕があるようで、孫たちに丁寧に向き合って充実していたようです。

高校生になるとさすがに孫たちも来なくなり寂しかったそうですが、自分たちの事だけで毎日疲れてしまう年齢になったこともあり、ゆっくり過ごして人生を締めくくるつもりでいたのです。

去年、下の弟の奥さんが、幼子2人を残して他界するまでは...。

私はもう30年間、海外に住んでいるので何もできず、下の弟が頼るのは近所に住む両親しかいませんでした。

幼稚園と小学3年生の子どもたちは、放課後を両親の家で過ごし、自分たちの家には仕事終わりの父親(下の弟)に迎えに来てもらい、寝に帰るだけ、という生活が始まりました。

経験のある方には分かっていただけるでしょうが、幼稚園児の面倒は、幼稚園に持っていくお弁当作りから、毎日の送り迎え、行事ごとに必要なものをそろえることなど、多岐にわたります。

食事や生活の面倒は別にして、主だったものでもこれだけあるのです。

さらに、小学生の方は宿題のチェックからテストの準備も...。

80歳という年齢で、いきなり私たちを育てていた50年前にタイムスリップするのはどれだけ大変か...。

心配した私と上の弟は、学童に預けるなど他の方法を考えることを勧めましたが、「孫がかわいそう」という気持ちでいっぱいの両親は、命を削ってでも面倒を見ると言って聞きません。

どうしたものか...と思っていたのですが、そんな両親に「変化」が出てきたんです。

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