「私たち夫婦が30代の頃、夫の浮気が発覚した話です。愛人とのドロドロの修羅場...とまではいきませんでしたが、浮気相手が常軌を逸した行動をしたため、私はしばらく恐怖に震えることに...今なら『ヤンデレ』というのでしょうか? そんな女性にハマった夫にはつくづくあきれます」
親や夫、子ども、友人に職場の同僚、ご近所さん...。アラフィフ女性を中心に、みなさんから寄せられた人間関係の「モヤモヤ」「スカッと」「泣ける」実体験エピソードを、過去の人気記事をもとにして漫画で再構成しました。この時、あなたならどうしますか?
お気に入りのぬいぐるみの脚にタバコの火を押し付けた痕があったり、部屋に生活感溢れる女性用下着やヘアゴム、カチューシャ、子どものおもちゃなどが転がっていたり。
夫の姉に相談すると「幼い頃貧乏やったから、弟はなんでも拾ってくる癖がある」とのこと。
しかし「こんな普通の下着どこに落ちてる?」と謎は深まるばかり。
ある日、居間にスーパーヒーローのフィギュアが転がっていました。
きっと夫が拾ってきたのだろうと、それを友人の5歳の息子にあげたのです。
そのことを夫に告げた翌日、友人から電話がありました。
「今日だんなさんが来て、ゲーム機のバッテリーを奪って行ったって息子が泣いてるのよ」
夫はそれほど仲の良くない友人宅に慌てて赴いた理由...その時、私の頭にこんな光景が浮かびました。
愛人の子どもにフィギュアを取り返してこいとごねられ、友人の息子に返せと迫ったが、その子が断固として拒否したため、担保としてゲーム機のバッテリーを奪う極悪非道な夫...。
それからも見知らぬ下着は現れては消え、最終的には私の下着まで消えました。
そのことを夫に訴えると1週間後に現れるというような現象が起こり、いったい私は何人と暮らしているの? という生活が続きました。
そして、ついに夫がシンデレラと電話でイチャイチャする場面に遭遇したのです。
やはり関係が再燃していたようです。
私が責めると彼女から「自殺する」と脅されたというのです。
「殺しに来るほどの女が自殺? 妻と下着を共用する図太い女が自殺? そんな奇妙なシンデレラと続いてるアンタが恐ろしいし、離婚させてもらうわ! かぼちゃの馬車でもチャーターして迎えに行け!」
そう叫ぶと夫はとんでもないことを真顔で言いました。
「シンデレラに捨てられ、お前にまで捨てられたら俺はどうやって生きて行けばええねん?」
その瞬間、この結婚失敗だったなと思いました。
愛人の気持ちも妻の気持ちも考えず、あくまでも自分の気持ち優先の夫に驚きを通り越して呆然としてしまいました。
あれから20年、シンデレラは未だ離婚もしていないそうです。
寂しい時に慰めてくれる都合のいい男として利用されるだけと夫も自覚しており、彼女の薬物中毒の過去への不信感もあって関係は終わったようです。
愛人の感情も夫の感情も決して嘘ではないはず。
ただ、残念ながら最後まで一緒に生き破滅するか、もしくは救い出すだけの勇気はなかったようで、夫はまだ私の隣にいます。
私もそんな不器用な夫を見て、なぜか励まされることもあります。
今のところは。
漫画:FJosa/原案:「毎日が発見ネット」みなさんの体験記
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