「60代の女性です。両親それぞれのおばあちゃんが同居した日から、穏やかな時間はありませんでした。もう45年も前のことですが、毎日、何かしら揉めごとが起きていました」

■ある日突然、同居することになった父方と母方、2人の祖母
父の母と母の母...2人のおばあちゃんと同居する。
こんな珍しい経験をした方はほとんどいないと思います。
いまから45年ほど前のことです。
私は高校生の頃まで母の実家に住んでいました。
分かりやすいように母方の祖母を「A」、父方の祖母を「B」とします。
母は3姉妹の長女で、男の兄弟がいませんでした。
母が実家の後を継いだので、父は婿入りこそしませんでしたが、義理の両親と同居することにしたのです。
当初、母方の実家は両親と私、弟、妹、Aの6人で暮らしていました。
そして、私が小学2年生のとき、父方の祖母のBも母の実家に同居することになったのです。
Bは早くに夫を亡くし、8人の子どもを1人で育て上げた苦労人です。
父は実の母であるBのことが大好きでしたから、喜んで面倒をみることになりました。
ただ、このBはある日突然やってきて、そのまま居座ることになったのですから、もとから住むAにしてみれば面白くないに決まっています。
また、Aは超お嬢様で、その夫(私にとっての祖父)は養子でした。
裕福だったので、小さい頃から最小限の苦労しかせず、さらには嫁姑の苦労もなく、自分中心に動いている人です。
根っからのお嬢様のAと、苦労人であるB。
こんな2人が仲良くできるわけがありませんでした。
まず、2人は味覚が違いました。
1週間のうちAとB、それぞれ1回は家族のために食事を作ろうということになったのですが、お嬢様のAがBの料理をけなしたのです。
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